【鉄筋屋・鉄筋工】どんな仕事?年収は?資格・将来性・採用条件は?

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ボックスカルバート鉄筋鉄筋

 

鉄筋屋?鉄筋工?似てるけど何が違うの?

 

鉄筋屋と鉄筋工は、呼び方が違うだけで同じ仕事です。

 

 

1級鉄筋施工技能士(組み立て作業)(施工図作成作業)として15年以上鉄筋工をしている。

とも丸*です。

 

今回は僕の本業でもある鉄筋工について、どんな仕事なのか紹介していきます。

 

 

鉄筋工ってどんな仕事?

鉄筋加工筋・とも丸*

鉄筋工(鉄筋屋)とは?

 

鉄筋工とは‥‥

 

ビル、マンション、住宅などの建築物をはじめとした、橋梁、トンネル、地下鉄、高速道路などの構造物は、骨組みとなるカゴ状・格子状になった鉄筋のまわりをコンクリートで固め作られる鉄筋コンクリート構造が主流であり、

この鉄筋コンクリートの骨組みとなる鉄筋を加工・組み立て(取り付けを行う行程を鉄筋工事といいます。

そして、この鉄筋工事を専門的に行う職種職人のことを【鉄筋屋】もしくは【鉄筋工】といいます。

鉄筋屋と鉄筋工は同じなんだね~

鉄筋工の仕事内容は?

 

鉄筋工の主な仕事内容は、建設現場などの現地で、鉄筋の組み立て作業。自社の工場などでは鉄筋の加工を行います。

 

でわ、ここからは鉄筋工の仕事内容を大きく分けて3つ紹介していきます。

 

1、現場での組み立て作業。

 

現場での組立作業は、その構造物の設計図(図面)や施工図に従い、事前に加工された鉄筋を所定の位置に配り(配筋)、ハッカーを使い結束線で結束(固定)し指定された形状や大きさになるように鉄筋を組立てる作業になります。

結束1結束2結束3

2,鉄筋の加工。

 

現場で組み立てる鉄筋は、事前に必要に応じて加工が必要になります。

鉄筋の加工は、加工帳や加工札に従い、指定された長さに、専用の機械を使い鉄筋を切り(切断)、指定された形状に、専用の曲げ機を使い曲げ加工します。

鉄筋曲げ機・180°フック

 

3,拾い出し→加工帳・加工札・施工図の作成。

 

主に、組み立て予定の構造物の図面を仕様書(ルールブック)などを参考に、適切な加工長さ、加工形状、加工本数を拾い出し加工に必要な加工帳や加工札を作成したり、現場で組み立てる際に役立つ施工図(配筋予定図)を作成する作業です。

 

こちらは、鉄筋工の仕事を始めてある程度の経験を積んだ人や、現場での職長(リーダー)などを任されるようになった人、会社で決められた一部の担当者が行う作業です。

拾い出し(積算)には、熟練の経験と知識が必要になるため、未経験者は就職していきなりやれと言われることはないでしょう。

 

鉄筋工になって取れる資格は?

 

鉄筋工として働くことにより取得できる資格には【鉄筋施工技能士】という資格があります。

でわ鉄筋施工技能士とはどんな資格なのか解説していきます。

鉄筋施工技能士とは?

 

鉄筋施工技能士とは、

働くうえで身につける、または必要とされる技能の習得レベルを評価する国家検定制度である技能検定試験を受験し合格した者のに与えられる国家資格です。

鉄筋施工技能士の検定には、「鉄筋組立て作業」「鉄筋施工図作成作業」の2種類があり、「鉄筋組立て作業」には1級・2級・3級、「鉄筋施工図作成作業」には1級・2級、とそれぞれに等級があります。

 

1級鉄筋施工技能士・合格証書

「鉄筋施工技能士」検定試験の受験資格。

 

鉄筋施工技能士の検定試験は、基本的に実務経験があれば受験することができます。

2級は3級合格者、または2年以上の実務経験、1級は7年の実務経験、または2級合格後2年。3級に関しては実務経験は必要ですが、実務経験の期間については特に定められていません。

なお、専門高校や大学などを卒業している場合には、学歴による受験資格の緩和措置も設けられています。

 

「鉄筋施工技能士」資格取得のメリット。

 

「鉄筋施工技能士」資格取得のメリットとして、資格取得による技能レベルの証明や鉄筋工としての信頼を得るだけでなく、鉄筋工事業の一般建設業の許可を持つ業者は、営業所に専任の技術者を配置し、工事現場に主任技術者を配置することを義務付けられているため、専任・主任技術者になることのできる1級・2級鉄筋施工技能士は事業者(会社)側からも必要とされる重要な存在になります。

 

営業所に置く専任の技術者になる要件としては、「鉄筋施工技能士」組み立て作業、施工図作成作業、両方に合格し資格を取得する必要があります。

 

所属する会社にもよりますが、1級・2級の「鉄筋施工技能士」の有資格者には資格手当を支給する会社も多いため、チャンスがあれば資格取得を目指すことをおすすめします。

 

鉄筋工の年収は?

 

(2017年全国平均データ)
平均年収398.4万
平均月収31.6万
年間賞与18.3万

 

こちらが2017年鉄筋工の全国平均年収になります。

このデータはあくまで平均であって、県別に見ると、最も平均年収が高い県で554万、最も低い県では281.8万円と地域によってかなりばらつきがあり、平均データ算出に使われた人数も全国で7720人と少ないため、鉄筋工の全国平均年収データは、個人的にはあまりあてにならないんじゃないかと思います。

自分の県の平均を見てみたい人は……参考にしたサイト→「年収ガイド」をご覧ください。
鉄筋工の年収については、地域や、会社の規模によってかなりばらつきがあると思われます。しっかり福利厚生や賞与がある会社や、昇給制度に実力評価式を取り入れてあなたの能力をちゃんと評価してくれるような、ちゃんとした会社もありますが、中には…いまだに社会保険すらないような会社もあるのがこの業界の悲しい現実です。

 

ブラック企業には気をつけましょう。多少の我慢も必要ですがあまり我慢しすぎると自分が消耗するだけです。見切りをつけて早めの転職を。

 

鉄筋工の現状と将来性。

 

現状、万年人手不足の業種で、職人の高齢化も問題です。

その原因としてはこの業界でよく聞く「3k」というワードがあり、最近では「6k」(きつい・汚い・危険・給料が安い・休暇がない・カッコ悪い)になり、この業界のイメージが悪いことがあると考えます。確かに否定もできないのが現状です。

しかし、鉄筋工事はマンション・ビルなどの建築物や、橋やトンネルなどインフラ整備に必須の工事になります。さらに最近では老朽化した既存の構造物の改修や補強工事も増えてきました。そのためある程度の需要は見込める業界でもあることから、今後需要がなくなるということはないと思われます。

そして、これからは「3k」「6k」に変わる。新しい「新3k(カッコいい・稼げる・希望がある)にイメージを変えて、次の職人達を育てていくのがこの業界の課題だと思います。

 

鉄筋工になるには何が必要?

BOX鉄筋組立

 

鉄筋工になるには何が必要かというと‥‥「やる気!努力!根性!」です。

 

 

‥というと、昭和の精神論みたいですが、鉄筋工になるには基本的に特別な資格や学歴は必要ありません。

 

鉄筋工になるために必要なもの。

  • 体力
  • 基本的には屋外での仕事だという理解。
  • 高所での作業もあることの理解。
  • 協調性。

体力。

 

未経験からでも大歓迎ですが、しいていうならば鉄筋は重量物であり、クレーンも使っての作業にもなりますが基本的に人力の部分が多く、ある程度の体力は必要かと思います。

まあ、普通に健康なら大丈夫です。

ついでに体を鍛えたい!って方にはもってこいの仕事かもしれません。

 

基本的には屋外での仕事だという理解

 

鉄筋工の作業場所ですが、何もないところに新たな物を建築・建設していく仕事になるのでやはり屋外での作業が主になってきます。加工の方も、屋根付きの工場でない場合は屋外での加工作業になります。その事を理解していただければ大丈夫です。

 

高所での作業のあることの理解

 

作業の中では、作業行程上足場の上での作業も出てきます。高所での作業がある場合は基本的に安全な足場ができてからの作業になるので、足場を作る「鳶職」の方よりは安全です。それでも、高所での作業は危険なことに代わりはないので、「高いところがどうしてもダメだ!」という人はあまりおすすめしません。

 

協調性。

鉄筋工の仕事の中で、一般に建設現場での作業は、様々な職種(鳶、型枠、設備、電気など)が協力してし合って建物の建築などを進めていくため、周りの人と仲良く仕事ができる協調性は特に必要かもしれません。

協調性といっても、ちゃんと挨拶やお礼、失敗したら謝る、といった普通のことができればOKです。

マックス鉄筋結束機1

まとめ。

 

ここまで鉄筋工とはどんな仕事か紹介してきましたがいかがでしたか?

たしかに古い風習も残り、不透明なところもある仕事ではあります。「3k」「6k」きつい・汚い・危険・給料が安い・休暇がない・カッコ悪い)も否定できません。しかし鉄筋工事という仕事は物作りの仕事になり、自分達が組み立てた鉄筋は、コンクリートの中で見えなくなってしまいますが、自分達が作ったものが長い間、沢山の人たちに使われ続けることにやりがいを感じられるのも事実です。

 

 

おしまい。

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