鉄筋の「間隔」「あき」寸法とは?鉄筋工の基礎知識【鉄筋工が解説】

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鉄筋橋脚・とも丸*鉄筋

鉄筋の間隔は、次のうちの大きい方になります。

  • 粗骨材の最大寸法の1.25倍+鉄筋の最外径
  • 25mm+鉄筋の最外径
  • 鉄筋径数の1・5倍+鉄筋の最外径

 

鉄筋のあき寸法は、次のうちの大きい方になります。

  • 粗骨材の最大寸法の1.25倍
  • 25mm
  • 鉄筋経(鉄筋の直径)の1.5倍

 

1級鉄筋施工技能士のとも丸*です。

 

鉄筋の「間隔」や「あき」と聞いてもピンときませんよね?

僕も、土木工事の鉄筋工事をメインにやってるんで、図面に指定されたピッチ(間隔)を厳守するだけなので、あまり深く考えていませんでした(反省)。

今回は、そんな鉄筋工の基礎知識ともなる、鉄筋の「間隔」「あき」について、自分自身の復習も兼ねて解説していきます。

鉄筋の「間隔」「あき」とは?

鉄筋の間隔やあきとは、

あき・鉄筋コンクリート断面図・とも丸*

鉄筋の間隔……隣り合う鉄筋の中心から中心までの距離のことをいいピッチとも呼ばれます。

例:ピッチ=@200と図面に表記されている場合は、鉄筋の中心から中心までの距離を200mm(20cm)あけなければいけません。

 

鉄筋のあき……隣り合う鉄筋の表面(最外径)から表面までの最小距離のことを指します。

鉄筋のあきは、コンクリートに使われる粗骨材と鉄筋の大きさによって変わってきます。

粗骨材(そこつざい)とは、コンクリートの調合に必要な「砂や砂利」などのことを骨材といい、その中でも5mm以上の粒が全体の85%以上含まれている骨材のこと。(大きめの骨材のこと)
なお、直交筋とのあきは確保する必要はありません。
鉄筋のあき直交筋・とも丸*

鉄筋の「間隔」と「あき」の最小値

鉄筋の「間隔」の最小値

鉄筋の「間隔」の最小値は、
  1. 鉄筋径数の1.5倍+最外径
  2. 粗骨材最大寸法の1.25倍+最外径
  3. 25mm+最外径

のうち、最も大きい値が鉄筋の「間隔」の最小値になります。

 

例えば、鉄筋経がD22の鉄筋が隣り合う場合、(D22の最外径は25mm・粗骨材最大寸法25mmの場合)

  1. D22×1.5+25=58mm
  2. 粗骨材25mm×1.25+25=56.25mm
  3. 25mm+25=50mm

となり、このD22の場合は、1.の値が最も大きくなり、鉄筋の「間隔」の最小値は58mmになります。

 

鉄筋の「あき」の最小値

鉄筋の「あき」の最小値は、

  1. 鉄筋経数の1.5倍
  2. 粗骨材最大寸法の1.25倍
  3. 25mm

のうち、最も大きい値が鉄筋の「あき」の最小値になります。

 

例えば、鉄筋経がD19の鉄筋が隣り合う場合、(D19の最外径は21mm・粗骨材最大寸法25mmの場合)

  1. D19×1.5=28.5mm
  2. 粗骨材25mm×1.25=31.25mm
  3. 25mm

となり、このD19の場合は、2.の値が最も大きくなり、鉄筋の「あき」の最小値は約32mmになります。

 

鉄筋間隔・あきの最小値早見表

鉄筋経ごとの最外径と間隔・あきの最小値(mm)

鉄筋径数D10D13D16D19D22D25D29D32D35D38D41D51
粗骨材最外径111418212528333640434658
20mm間隔363943505866778493100108135
20mmあき252525293338444853576277
25mm間隔434650535866778493100108135
25mmあき323232323338444853576277

 

鉄筋の「間隔」や「あき」の必要性

鉄筋の「間隔」や「あき」が、なぜ必要なのか?

1つ目の理由として、鉄筋の「間隔」や「あき」が不足すると、コンクリート打設時(固まる前のコンクリートを流し込むこと)に、鉄筋と鉄筋の間に骨材が詰まり、コンクリートの充填が不十分になりコンクリート内に空洞などができる可能性があるためです。

コンクリート打設図・鉄筋のあき・とも丸*

また、2つ目の理由として、鉄筋コンクリート造の構造物は、鉄筋とコンクリートが適切に付着し、一体化することによってお互いの特性を使い、引張力と圧縮力を負担し合う構造になっており、

鉄筋の間隔やあきが確保されていないと、鉄筋の周りに一定量のコンクリートが周らないため、適切な付着力を得ることができず、お互いの特性を、うまく生かすことができなくなるためです。

 

鉄筋の「間隔」「あき」まとめ

基本的に、図面で指示された鉄筋の「間隔(ピッチ)」で配筋を行えば、「あき」も確保される設計になっています。

しかし、建築工事の梁などの主筋部分は鉄筋経も太く、鉄筋が密集する場合が多く、ギリギリの「あき」しか確保できない状況の場合もあります。

そのため、施工前に最小かぶりを確保しつつ梁幅を広げるなどの注意が必要です。

 

おしまい。

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